日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃粘膜下造影法による胃癌深達度診断に関する研究
円山 正博
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1985 年 27 巻 2 号 p. 147-161

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抄録
 近年,早期胃癌の内視鏡レーザー治療が普及すると共に,胃癌の正確な深達度診断法の確立が,強く望まれている.内視鏡所見からの深達度診断では,隆起型78%,陥凹型56%,全体で59%の診断率であった.そこで,胃癌深達度診断を目的に胃粘膜下造影法を考案し検討した.動物実験で,(1)使用造影剤の選択,(2)界面活性剤の併用を検討し,臨床例36例では,(1)注入造影剤の拡散傾向,(2)切除標本における癌と拡散造影剤の関係,(3)本法のX線像と組織学的深達度の関係を検討した.その結果,造影剤としてはMyodilが適切であった.本法のX線像は,癌腫の制限を受けない正面像A型(側面像A型),わずかに制限を受けるB型(B型),完全にせき止め像を示すC型(C型)の3型に分類され,A型は深達度m,B型はsm,C型はpm以上の指標となった.本法による深達度診断率は75%であり,内視鏡所見との併用診断では81%の診断率が得られた.本法は,胃癌深達度診断に有用である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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