日本消化器内視鏡学会雑誌
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上部消化管出血に対する経内視鏡的クリップ止血法(改良型クリップの開発と使用経験)
蜂巣 忠中尾 照男鈴木 直人
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1985 年 27 巻 2 号 p. 276-281_1

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抄録

 林,倉俣らにより開発された経内視鏡的クリップ止血法は約10年の歴史にもかかわらず,現在では他の止血法に押された形で普及に至っていない.しかし止血理論が単純明解で合理的な本止血法はまだまだ捨て難い有用な手技と考える.われわれは,上部消化管出血に対応出来る,組織把持は深いが組織挫滅は少く,しかもクリッピング後のクリップの離れが確実な止血クリップを開発し,24例(27回)の上部消化管出血例に使用した.結果は永久止血74.1%,一時止血14.8%及び無効11.!%であった.また本止血操作による重篤な合併症は特別経験しなかった.安価で簡便なクリップ止血法は,今後幅広い適応が期待出来る極めて有用な止血法と考える.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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