日本消化器内視鏡学会雑誌
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D-ペニシラミン治療前後に腹腔鏡観察をしたウィルソン病の1例
杉浦 克明平田 りえ吉田 秀三江畑 明三宅 祥三
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1987 年 29 巻 3 号 p. 554-556_1

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抄録
症例,15歳女性.昭和58年春ごろより構音障害,手指振戦,歩行障害,学業成績の低下が出現.症状が進行性のため昭和59年8月入院.Kaiser-Freischer RING(+),構音障害,嚥下困難,ジストニー様歩行,手指振戦を認めた.肝機能検査は異常なし.血中銅44μg/dl,血中セルロプラスミン3mg/dl.以上より,ウィルソン病と診断し第1回腹腔鏡肝生検施行した.表面は低い結節状隆起で,褐色と青灰色の隆起がモザイク状に混在していた.肝組織内銅含有量は,1,120.7μg/gと高値であった.D-ペニシラミンを100mg-1, 200mg/day投与し,7カ月間の治療の後,第2回目の腹腔鏡検査をした.結節状隆起には変化がないが,表面の色が青灰色調の結節は減少した.含有銅も210.6μg/gと減少した.しかし,組織の改善は認められなかった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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