日本消化器内視鏡学会雑誌
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Multiple lymphomatous polyposisの2例ならびに本邦報告例の検討
大城 宏之横山 泰久横山 功近藤 建菊池 学
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1988 年 30 巻 1 号 p. 127-134_1

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抄録
Multiple lymphomatouspoly posisの2例を経験したので報告する.症例1:73歳男性.主訴は下痢.1日3~4回の下痢が続き,近医にて止痢剤の投与を受けるも効果なく,当院外来受診し,胃X線,胃内視鏡,注腸施行後,胃から大腸まで広範囲にリンパ系細胞の腫瘍性増殖からなる多発ポリープ病変を認め,悪性リンパ腫と診断され,治療のため入院となった.症例2:72歳男性.主訴は心窩部痛.胃X線検査にて胃・小腸に大小様々の隆起性病変を多数認め,注腸でも下行結腸から盲腸まで同様の変化がみられた.2例ともポリープ状の隆起病変の生検組織にてLymphoma細胞のびまん性の浸潤増殖が見られ,VEMP療法にて著明な改善が認められた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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