日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡を応用した胃・十二指腸疾患の病態生理に関する研究―とくに背景胃粘膜および胃液酸・ペプシン分泌における検討―
清水 明浩三木 一正岡 博
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1988 年 30 巻 2 号 p. 291-302

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抄録
 当科外来患者187例を対象に,採血および内視鏡直視下に胃粘膜を生検採取し,病理組織学的分類および血清・生検組織内ペプシノゲンI・II(PGI・PGII)値測定を行った.また,後日95例に内視鏡的Congoredtestによる腺境界分類,その内84例では胃液検査を施行し,各種胃・十二指腸疾患の病態生理を形態学的・生化学的および生理学的側面から検討を加え,以下の結論を得た.(1)疾患別検討では各種胃・十二指腸疾患にそれぞれ特有の背景粘膜変化および胃液酸・ペプシン分泌動態を認めた.(2)相互の関連性の検討では,血清ペプシノゲン値,粘膜内ペプシノゲン値,胃液分泌量,病理組織学的変化および腺境界分類等の間で,互いに密接な相関を認めた.(3)血清および粘膜内ペプシノゲンI・II値を測定することは,胃液検査,内視鏡的Congoredtestおよび病理組織学的検査とともに各種胃・十二指腸疾患の病態生理の解明,胃液検査の簡略化および萎縮性胃炎の血清学的診断等に有用であると考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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