抄録
電気水圧衝撃波砕石装置(Lithotriptor)により,完全に除去し得た,胆管結石症3例を報告した.症例1:53歳,男性.黄疸と化膿性胆管炎治療のため経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)を行ない,左肝内胆管と総胆管に多数の結石を認めた.PTCD瘻孔より胆道ファイバースコープを挿入し,経皮経肝胆道鏡(PTCS)下Nd-YAGレーザー照射砕石術を計17回,約66,000ジュール行なったが破砕採取困難であった.その後,計13回のLithotriptor砕石術にてすべての結石を除去し得た.成分分析の結果ビリルビンカルシウム石であった.症例2:47歳,男性.1年前胆石にて胆嚢摘出術.今回,閉塞性黄疸のためPTCD施行.総胆管に直径2cmの結石あり,計3回のLithotriptor砕石術にて完全除去された.成分分析の結果ビリルビンカルシウム石であった.症例3:54歳,女性.黄疸と発熱のためPTCD施行.直径1.5cmの総胆管結石あり,計4回のLithotriptor砕石術にて同様に排石し得た.成分分析の結果コレステロール石であった.今回,PTCS下電気水圧衝撃波砕石術を行なったが電極プローブが細く軟性のため,彎曲した肝内胆管にも挿入することができ,総胆管結石症はもちろんのこと難治性の肝内結石症においても,短時間に且つ安全に操作できすべての結石を除去し得た.