日本消化器内視鏡学会雑誌
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十二指腸フアイバースコープDU-XL3のERCPおよびESTにおける使用経験
辰巳 嘉英児玉 正時田 和彦川本 克久藤野 博也古谷 慎一光藤 章二辻 秀治高升 正彦西田 博布施 好信瀧野 辰郎
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1989 年 31 巻 1 号 p. 173-177_1

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抄録
 FUJINON製十二指腸ファイバースコープDU-XL3を用い,27症例1こ逆行性膵胆管造影(以下ERCP)を,総胆管結石の2症例に内視鏡的乳頭切開術(以下EST)を施行した.27例のERCP施行症例のうち胆管造影可能25例,膵髄影可能27例で,それぞれ,挿入率92.6%,100%であった.また,ESTを施行した2症例とも安全に施行でき,合併症はなかった.乳頭部の正面視の後,適正な視野内で,膵管・胆管ともカニュレーション可能であったが,特に,先端部の特別改良により,麗へのカニュレーションの際カニューレ先端が過度に視野の上部に移動してしまうことなく,適切な視野内でのカニュレーションが可倉旨であった.胆管へのカニュレーションの良好な操作性から,ERCPの検査時間の短縮に役立ち,被験者の苦痛の緩和や合併症の予防を進める点で本器種は,有効であると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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