抄録
切除可能であった乳頭部癌18例(20mm以下10例)を対象に内視鏡的超音波断層法(EUS)を施行し,本法の腫瘍描出能および進展度診断能を検討した.Eusにより乳頭部(Oddi筋,十二指腸壁層構造,膵頭部)は鮮明に描出され,乳頭部癌は18例中17例において低エコー腫瘍像として観察された.乳頭部癌の存在診断においては,各種画像診断法と比較しても,EUSはERCPとともに優れた診断能を有していた.また,乳頭部癌の進展度診断(十二指腸浸潤,膵臓浸潤)や第1群所属リンパ節転移診断においてもEUSの有用性が確認された.以上より,本法は乳頭部癌の早期診断と進展度診断には必要不可欠な検査法として評価され,今後一層の発展が期待される.