日本消化器内視鏡学会雑誌
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原発性硬化性胆管炎ならびに壁在浸潤型胆管癌における超音波内視鏡診断
播磨 健三相部 剛野口 隆義中田 和孝林 延彦足立 佳世子近藤 哲佐々木 敏行田中 慎也大村 良介秋山 哲司天野 秀雄小西 知己福本 陽平富士 匡沖田 極竹本 忠良
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1990 年 32 巻 4 号 p. 857-865_1

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抄録
 最近われわれは腹部超音波検査(US),CT,ERCP,腹腔鏡下肝生検,超音波内視鏡(EUS)の諸検査および2年2カ月の経過観察で,原発性硬化性胆管炎(PSC)と考えている1症例とこれらの諸検査でもPSCとの鑑別が極めて困難であった壁在性に浸潤した胆管癌の1症例を経験した. PSC症例では,肥厚した胆管壁はEUSで高エコー,低エコー,高エコーからなる3層構造で描出され,特に第2層と第3層の肥厚像として描出された.また,ERCPでは変化のみられていない下部胆管もEUSでは壁肥厚として描出された. 一方,PSCと鑑別が困難であった壁在性の浸潤型胆管癌においては,胆管壁はEUSで第2層と第3層の著明な壁肥厚をともなった3層構造として描出され,腫瘍浸潤像は描出されず,胆管炎との鑑別が困難であった.また,本症例では,腹腔鏡下肝生検で従来特徴的とされてきたperiductal fibrosisが認められたことから,この組織像はPSCのみならず胆管癌に随伴した胆管炎でも生ずることが示唆された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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