抄録
大腸検査の前処置は種々考案されているが,未だ被検者および検者が共に満足するような方法は確立されていない.著者は185例の大腸検査実施例において,前日は普通食を摂取し,当日のみ絶食とし,日本茶350mlを6回,計2,100ml飲用させ,下剤として前日就寝前にsodium picosulfate 10ml,当日粉末クエンサンマグネシウム34gを投与する方法を考案した.この方法は,被検者の受容性が良く,簡便かつ安全であり,大腸内腔の洗浄度もほほ満足すべき結果を得た.固形便残存のため一部で観察不能例もあったが,大腸内視鏡の挿入に支障をきたす例はなかった.また少量残った残渣は送水,吸引により簡単に除去でき,粘膜面の観察は充分可能であった.注腸透視において,Brown変法およびGolytery法では,不充分になり易い右側結腸の造影も比較的容易に実施できた.