抄録
電子内視鏡の静止画像の解像度を検討するため,解像度テスト・チャートを電気的に作成した.このテスト・チャートを利用して,アナログ信号をモニター画面に撮影して得られた画像とデジタル信号を直接記録装置に入力して得られた画像とについて解像度を定量的に比較検討した.水平方向の直線に対して垂直,水平方向の1mm幅の長方形の中に1本,1.5本,3本の黒線を入れたものを画像解析装置で電気的に発生させた.垂直方向で3種類,水平方向で3種類,合計6種類のテスト・チャートを35mmカメラおよびカラーハードコピー(ピクトログラフィー:富士写真フイルム)で出力印刷した.このようにして得られたスチール画像6種類,デジタル画像6種類,合計12種類の画像の濃度を求める目的で写真の黒化度を測定する器具であるマイクロデンシトメーターを用いて,出力波形を記録した.その振幅をAとし,1本/mmのチャートをスキャンさせた時の振幅をA0とし,AをA0で割ったもの(contrast transfer function)を解像度の指標とした.デジタル画像とスチール画像における1本/mmのチャートの解像度を100%とすると,3本/mmでは,デジタル画像,スチール画像の解像度はおのおの水平方向では93.2%,39.2%,垂直方向では76.0%,35.2%とデジタル画像の方が優れていた.電子内視鏡の特徴を生かす手段として,静止画像のデジタル化も1法であると考えられた.