日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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CO2レーザーを用いた内視鏡的治療の評価
水間 美宏中島 正継安田 健治朗趙 栄済向井 秀一早雲 孝信芦原 亨水野 成人平野 誠一林 誠池田 悦子小西 淳一加藤 元一松井 亮好小林 正夫
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1991 年 33 巻 4 号 p. 717-724_1

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抄録
 今回世界で初めてCO2レーザー用の光ファイバーが開発され,内視鏡的治療に応用可能となった.内視鏡用CO2レーザープローブは直径2.3mm,許容曲率半径20mmであり,通常の内視鏡に使用可能である.雑種成犬を用いた実験より,照射条件は距離を5mm,出力を5~10Wとし,一点の照射野に計5秒間とすることが適当と考えた.この結果を基に,早期胃癌13病変を含む消化管の38病変に臨床応用をしたが,組織の欠損に対して変性の深さが浅く,穿孔の危険が少ない安全な方法であると評価された.特に,比較的小さな粘膜内癌には本法のみで安全かつ十分な根治が期待できた.今後は,粘膜下層に達する早期癌や進行癌による狭窄解除にはYAGレーザーを,粘膜内癌にはCO2レーザーを使用するなどの消化管癌治療におけるYAGレーザーとの使い分けや,薄い壁をもった組織にも比較的安全に使用し得ることから,胆道系の癌治療への応用等が考えられる.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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