日本消化器内視鏡学会雑誌
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出血前後の内視鏡的観察ができた胃動静脈奇形の1例
井戸川 篤志長嶋 厚樹荒川 丈夫山縣 さゆり藤崎 真人妹尾 恭一
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1992 年 34 巻 1 号 p. 117-122_1

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抄録
出血前後の長期的内視鏡観察がなされた胃動静脈奇形症例を報告した.胆管癌等にて加療中,突然,消化管出血を呈しDieulafoy潰瘍の診断にて内視鏡的に止血されたが,癌性腹膜炎にて死亡.剖検にて胃動静脈奇形の確定診断が得られた.出血7年前には多発性隆起性病変として,18日前にはびらん面として観察されていた.出血の機序として粘膜下の局所循環障害,胃液等により粘膜のびらん,更には血管破綻に至ったと推測された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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