日本消化器内視鏡学会雑誌
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インドメタシン坐剤によると考えられたpseudoaneurysmを伴う直腸潰瘍の1例
檜沢 一興渕上 忠彦久保 元敏平川 雅彦小田 秀也小林 広幸綾部 俊一郎村田 繁利大野 尚文
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1992 年 34 巻 3 号 p. 613-619

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抄録
 Indomethacin坐剤によると思われる直腸潰瘍で,血管損傷を伴いpseudoaneurysmが形成されたと考えられる症例を経験した.患者は38歳の女性で,腰痛のためIndomethacin坐剤を挿入翌日,新鮮下血出現.内視鏡検査にて下部直腸に怒張血管様隆起を伴う潰瘍を認めた. 3週後の血管造影検査で右中直腸動脈末梢に14×5mmの拡張蛇行した異常な血管と造影剤の貯留を認めた.坐剤の中止で怒張血管様隆起は消失し,8週後には潰瘍も治癒した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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