1992 年 34 巻 5 号 p. 1101-1103_1
内視鏡検査において,残渣・血液・泡を充分除去することが微小病変の発見の増加につながる.近年大腸内視鏡検査の前処置にポリエチレングリコールを主成分とした洗浄液が用いられるようになってからは,残渣に代わって多数の泡が問題になるようになった.われわれは,下部消化管用電子スコープ(FUJINON EVC-HM)に試作品洗浄液自動送水機(FUJINONウォータージェットポンプ)を併用することにより,多量の残渣・泡を迅速に洗浄することを試みた.この送水は,鉗子口との別の送水口(ウォータージェットロ)より行なわれ,そのため,処置を行ないながらの送水も可能であった.自動送水機は,洗浄のほか,色素散布にも応用でき,微小病変の発見にも極めて有用であった.