日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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虚血性小腸炎の1例
板倉 滋浅田 備之五石 宏和井上 和彦坂之上 一史三重 野寛香川 幸司板垣 哲朗石田 尚志三原 修枡田 一男池田 博三浦 弘資
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1993 年 35 巻 12 号 p. 2922-2926_1

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抄録
 症例79歳,女性.64歳時脳梗塞,78歳時大腸癌にて右半結腸切除術の既往がある.平成4年4月29日腹痛にて当科入院.5月7日の下部消化管内視鏡検査で,大腸小腸吻合部より口側小腸に全周性のびらん,浮腫状粘膜と管腔狭小化を認めた.5月8日の注腸X線検査では,大腸小腸吻合部より口側小腸の約40cmにわたり管状狭窄,Kerckring皺壁の消失を認めた.5月25日の下部消化管内視鏡検査で全周性の潰瘍を認め,狭窄が強度となっていたので,6月3日手術を施行した.切除標本の肉眼及び組織所見より虚血性小腸炎と診断した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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