日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的に虫体を摘出,診断した鞭虫症の1例
窓岩 清治會田 隆志藤野 晉佐藤 富貴子青木 幸平西村 和明白崎 信二三浦 正博伊藤 重二郡 大裕
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1993 年 35 巻 4 号 p. 765-768_1

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抄録

症例は68歳女性で,右下腹部痛を主訴に来院.虫卵検査は陰性であったが,大腸内視鏡検査上盲腸部粘膜に穿入するら旋型,鞭毛を有する白色虫体を認め,内視鏡的に捕獲した.虫体の形態的特徴から鞭虫と診断.駆虫目的でmebendazole 200mg/日の内服を3日間行なった.寄生虫体数が少ないにもかかわらず急性腹症様症状を来たし,内視鏡的に穿入虫体を摘出,診断した鞭虫感染症例は稀れであり報告した.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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