日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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内視鏡的に切除した直腸カルチノイドと結節集簇様病変併存の1症例
杉 和憲齊藤 治岩下 敬正滝内 比呂也高尾 雄二郎森川 浩志吉積 宗範中川 憲高田 興島本 史夫松井 昭彦平田 一郎大柴 三郎
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1994 年 36 巻 1 号 p. 130-136_1

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抄録

症例は72歳男性で,多発性骨髄腫で加療中に血便が出現した.大腸内視鏡検査で,直腸に径8mm大の表面平滑な黄色調の無茎性隆起と,径20×10mm大の結節集簇様病変を認めた.血液疾患を合併していたため,内視鏡的粘膜切除術を施行した.前者の組織診断はカルチノイド,後者は,腺管腺腫であった.一般にカルチノイドと結節集簇様病変とは,内視鏡的治療の適応について議論の多いところであり,文献的考察を加え報告した.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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