日本消化器内視鏡学会雑誌
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食道憩室を伴う後天性成人型食道気管支瘻の1例
樽谷 英二前田 清林部 章鬼頭 秀樹阪本 一次中上 健柳 善佑十倉 寛治浅田 健蔵竹林 淳
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1994 年 36 巻 1 号 p. 43-48_1

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抄録

症例は65歳の男性で,上部消化管検査にて偶然,食道気管支瘻を発見された.食道内視鏡検査では門歯より約30cm右側に憩室が見られ,その底部は瘻孔と粘膜橋を伴う炎症性変化が認められ,右主気管支に開口していた.胸部CTおよび術中所見で気管分岐下に5mm大の石灰化したリンパ節と接して食道憩室が見られた.本例の成因として縦隔リンパ節炎による憩室の形成さらに憩室炎の発症による瘻孔の形成が考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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