日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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硬性食道鏡にて摘出しえた食道脂肪腫の1例
-本邦食道脂肪腫21例の検討-
宮本 真樹中島 浩一郎舛田 一成堂上 慎也河本 邦彦濱田 雅典鎌田 智有服部 宜裕山下 直人高橋 祥一隅井 浩治春間 賢梶山 梧朗井藤 久雄
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1994 年 36 巻 1 号 p. 58-64_1

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抄録

症例は83歳女性で,咽頭異常感を主訴に来院した.腫瘤の吐出の既往があった.上部消化管内視鏡では頸部食道に有茎性粘膜下腫瘍を認めた.CT値はマイナス,超音波内視鏡では高エコーであり,脂肪腫を疑った.全麻下に気道確保のうえ硬性食道鏡を用い腫瘤(10.5×3.5cm大)を摘出した.病理診断は脂肪腫であった.食道脂肪腫は有茎性で頸部食道に発生することが多いが,診断には超音波内視鏡,CTが極めて有用と考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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