胃静脈瘤の内視鏡的治療後の経過観察中,F0の形態をとった再発胃静脈瘤の2例を経験した.症例1は68歳,男性.内視鏡検査でF2,Lg-fの胃静脈瘤を認めた.内視鏡的静脈瘤結紮術+硬化療法後,胃静脈瘤は消失したが,3カ月後の内視鏡検査で穹窿部の潰瘍瘢痕の近傍にF0の形態を示すred veinが認められた.症例2は64歳,男性.F2,Lg-cfの胃静脈瘤を認め,内視鏡的静脈瘤結紮術+硬化療法を施行した.5カ月後の内視鏡検査で穹窿部の潰瘍瘢痕の近傍にF0のred veinを認めた.F0再発胃静脈瘤は食道のF0再発静脈瘤と類似しており,注意すべき所見と思われた.