日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
F0の形態をとった再発胃静脈瘤の2例
佐藤 隆啓村島 義男須賀 俊博八百坂 透今村 哲理藤永 明小井戸 一光宮川 宏之栃原 正博東野 清夏井 清人長川 達哉加藤 茂治後藤 学
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 36 巻 5 号 p. 1012-1014_1

詳細
抄録

 胃静脈瘤の内視鏡的治療後の経過観察中,F0の形態をとった再発胃静脈瘤の2例を経験した.症例1は68歳,男性.内視鏡検査でF2,Lg-fの胃静脈瘤を認めた.内視鏡的静脈瘤結紮術+硬化療法後,胃静脈瘤は消失したが,3カ月後の内視鏡検査で穹窿部の潰瘍瘢痕の近傍にF0の形態を示すred veinが認められた.症例2は64歳,男性.F2,Lg-cfの胃静脈瘤を認め,内視鏡的静脈瘤結紮術+硬化療法を施行した.5カ月後の内視鏡検査で穹窿部の潰瘍瘢痕の近傍にF0のred veinを認めた.F0再発胃静脈瘤は食道のF0再発静脈瘤と類似しており,注意すべき所見と思われた.

著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top