日本消化器内視鏡学会雑誌
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肝硬変症の胃粘膜病変と門脈血行動態
北野 善郎, 卜部 健, 太田 肇, 種井 政信, 松下 栄紀, 稲垣 豊, 金子 周一, 鵜浦 雅志, 小林 健一, 松井 修
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1994 年 36 巻 7 号 p. 1373-1378

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抄録
肝硬変症における胃粘膜病変すなわちportal hypertensive gastropathy(以下PHG)の成因を考察するために,PHGと門脈血行動態との関連を検討した.門脈圧を反映する肝静脈圧勾配(Hepatic Venous Pressure Gradient,以下HVPG)は,severe PHG群がmild PHG群およびPHG(-)群に比し高値でありその差は有意であった.一方,上行性短絡血流の指標である奇静脈血流量(Azygos Blood Flow,以下ABF)は,各群間で有意差は認められなかった.また,下行性短絡血流の指標であるタリウム注腸負荷による心/肝比(H/L比)はsevere群がmild群に比し高値でその差は有意であったが,severe群とPHG(-)群では有意差は認められなかった. 以上より,PHGが高度な症例は実際に門脈圧が高値であることが示された.また,PHGの成因には,門脈圧の上昇のみならず側副血行路の発達の相違も関与している可能性が示唆された.
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