日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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間歇的動注療法と内視鏡治療の併用が有効であった末期胃癌の1例
金武 康文八木 信明川瀬 光八郎藤井 貴章小島 孝雄加藤 隆弘奥田 順一井田 和徳
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1995 年 37 巻 6 号 p. 1169-1174_1

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抄録
症例は68歳の女性,貧血で受診.多発性肝転移を伴う,前庭部から胃角上部にBorrmann2型の胃癌を認めた.MMCとエタノールの原発巣の内視鏡的局注療法とFAMによる間歇的動注化学療法を施行.動注療法は偶然にも原発巣にも流入する経路となった.1年間は外来通院可能であり良好なQOLが得られた.手術不能進行胃癌に対してとくに原発巣と転移巣に対する薬剤の直接流入の有用性を示す症例であり今後の治療法に示唆を与えると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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