抄録
症例は63歳,男性.健診にて肝機能異常を指摘され,精査目的にて当科を受診した.腹部US,EUSでは総胆管は不規則な肥厚像を呈し,ERCPでは下部胆管の狭窄と不規則な数珠状変化を呈した.原発性硬化性胆管炎と診断したが,胆汁細胞診でclass-IIIbとの結果を得たため,胆管癌合併の有無を確認する目的でPTCSを施行した.胆管粘膜は粗造で,発赤,瘢痕および憩室様所見を認めたが,胆道鏡下生検も含めて悪性所見は認めなかった.経皮的ドレナージルートの設置後より肝機能は正常化したため,PTCS下にマイクロウェーブを用いて胆管狭窄部を凝固・拡張し,ドレナージチューブを抜去した.狭窄解除後30カ月の現在まで肝機能は正常で経過している.