日本消化器内視鏡学会雑誌
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撲滅結紮法にて治療した食道静脈瘤の治療前後での経皮経肝門脈造影像(PTP)の検討
松崎 浩司近藤 栄作栗田 俊夫米谷 隆中野 茂北条 祐小山 博松崎 一江蜂矢 朗彦西野 執成木 行彦大塚 幸雄
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1997 年 39 巻 3 号 p. 643-649

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抄録
われわれの施設では,食道静脈瘤患者に対して硬化剤を使用せず,O-ringを平均40個用いる撲滅結紮法を施行している.今回,未治療の食道静脈瘤10症例に対し撲滅結紮法を施行し,治療前後に経皮経肝門脈造影検査(PTP)を施行し血行動態の変化を検討した.撲滅結紮法前のPTPでは,左胃静脈単独または左胃静脈および後胃静脈から遠肝性に噴門静脈叢,すだれ血管を経て食道静脈瘤または傍食道静脈が造影された.撲滅結紮法後は,全例Fo,RC(-)に改善した.撲滅結紮法後のPTPでは,噴門部静脈叢は減少し,すだれ血管,食道静脈瘤および傍食道静脈瘤はほとんど造影されなかった.撲滅結紮法後は,食道静脈瘤に門脈からの血流は供血されにくくなり,血行動態の変化からも有効な治療法と考えられた.
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