日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
電子内視鏡による陥凹・平坦型早期胃癌の浸潤範囲診断の検討
菅野 聡大井田 正人山縣 さゆり今泉 弘田辺 聡小泉 和三郎西元寺 克禮
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 39 巻 3 号 p. 650-658

詳細
抄録
浸潤範囲診断が困難な胃体部小彎の陥凹・平坦型早期癌21例の内視鏡所見,病理組織所見を対比し検討した.電子内視鏡所見による浸潤範囲診断を組織像と対比すると,その正診例は12例(57%),誤診例は9例(43%)であった.正診例12例のうちIIc成分を有するものは9例(67%),IIb成分を有する症例は3例(33%)であった.正診例の内視鏡所見の特徴は褪色調,胃小区模様の変化,明瞭な陥凹境界,血管模様の消失であった.その組織所見の特徴は,組織型に関わらず全層浸潤のものが多かった.一方,誤診例9例のうちIIb成分を有するものは5例(56%)で,IIc成分を有するものより多かった.その内視鏡所見をみると色調は同色で,胃小区模様は不変,血管模様の消失や陥凹境界は明瞭ではなかった.組織所見は癌組織が粘膜内の中層に浸潤しているものが多かった.これらの特徴は,胃カメラやファイバースコープでの報告とほとんど変わらなかった.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top