日本消化器内視鏡学会雑誌
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ENBD tubeをガイドとした胆道へのアプローチ
多田 秀樹戸田 勝典有坂 好史福本 信介安住 治彦百瀬 哲也本合 泰柏木 元実勝 健一
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1997 年 39 巻 4 号 p. 853-858

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抄録
 endoscopic naso-biliary drainage(以下ENBD)tubeの留置に苦慮した症例では,減黄後にESTやstent留置などの経乳頭的内視鏡処置を行う際にも難渋することが予想される.そこで,留置したENBD tubeを利用して胆道にアプローチする方法を試みた. 対象はENBD tubeの留置に苦慮した閉塞性黄疸症例で,ENBDによる減黄後に内視鏡的処置が必要と考えられた32症例である. 方法は,まず留置してあるENBD tubeを患者の鼻腔から口腔へ出す.次に,このENBD tubeをfiberscope先端の鉗子口から挿入し,scope挿入のガイドとする.以後は通常のERCP施行時とほぼ同様であるが,咽頭部から必ずレントゲンモニター下に監視し,fiberscopeの先端がENBD tubeを巻き込まないように,scopeの先進に合わせENBD tubeを引いてstretchすることが重要である.本法を32症例に試み,30例に成功した.乳頭に到達し胆道ヘアプローチできるまでの所用時間は,全例5分以内であった. 経乳頭的内視鏡処置が困難なことが予想される症例において,本法は成功率を高め,また処置時間も短縮できる実践的な方法と考えられる.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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