日本消化器内視鏡学会雑誌
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自己免疫性胆管炎(AIC)の腹腔鏡所見について
舛本 俊一二宮 常之山内 雄介阿部 雅則有馬 祥子大蔵 いずみ道堯 浩二郎堀池 典生恩地 森一
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1997 年 39 巻 7 号 p. 1183-1188

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抄録
 抗ミトコンドリア抗体陰性,抗核抗体陽性の原発性胆汁性肝硬変(PBC)に対して自己免疫性胆管炎(AIC)の疾患概念が提唱されているが,その腹腔鏡所見に関してまとめた報告はない.今回,AIC7例とそれ以外のPBC(通常PBC)40例の腹腔鏡所見を比較検討した.AICではPBCに特徴的な肝表面所見である,なだらかな起状性変化,赤色パッチ,豹紋状所見(淡い輪郭の白色紋理)のいずれか1つを認めた.赤色紋理を7例中4例(57%)に認め,その出現頻度は通常PBC40例中6例(15%)と比較して有意(p<0.05)に高かった.赤色紋理を認めた4例の肝組織で明かな肝炎像を認め,3例で架橋性壊死を伴った.血中胆道系酵素値に差異は認めなかったが,トランスアミナーゼ値は通常PBCと比較してAICで有意(p<0.05)に上昇した.以上より,AICは形態的にはPBCの一亜型であるが,肝炎の病像を伴っていることが腹腔鏡所見から考えられた.
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