日本消化器内視鏡学会雑誌
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3年間のEVL・EIS併用療法(Combined EVL and EIS therapy)の治療成績
竹内 雅春中井 謙之車 清悟安井 智明中村 清昭黒田 暢一植木 孝浩北村 謙介岡本 英三朱 明義桑原 幹雄
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1997 年 39 巻 7 号 p. 1189-1195

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抄録
 内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)での高率な静脈瘤の早期再発の要因は,結紮後の正常食道粘膜の残存と遺残細静脈にあり,われわれは早期再発の予防を目的として地固め法に準じた硬化療法を併用するCombined EVL and EIS therapy(Combined療法)を施行してきた.Combined療法40例中全周性粘膜脱落(UL(+))が得られた16例(40%)は3年間無再発であったが,食道狭窄が11例(68.9%)と高率に認められた.判定時の内視鏡所見でF0RC(-)UL(-)症例では3年累積再発率は,55.0%であり,F1RC(-)症例では92.8%とEVL単独治療例と同様の高い再発率であった.再発はFIRC(-)症例で1年以内,F0RC(-)UL(-)症例で2年前後に生じる傾向が見られる.以上の結果からCombined療法では,初回治療目標は全周性粘膜脱落を含めたF0RC(-)とし,粘膜や静脈瘤遺残例に対しては,再発率が高いのでRCの出現前,すなわち増悪傾向が見られた時点で予防的追加治療を施行すべきである.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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