日本消化器内視鏡学会雑誌
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消化器疾患における超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診の有用性の検討―第2報(上部消化管粘膜下腫瘍に関して)―
寺本 佐世子山雄 健次中澤 三郎芳野 純治乾 和郎山近 仁印牧 直人若林 貴夫小林 隆杉山 和久西尾 浩志松本 純夫堀部 良宗今枝 義博
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1997 年 39 巻 7 号 p. 1270-1279

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抄録
 上部消化管粘膜下腫瘍の組織診断法には有効な手段が少なく,確実な組織採取法の確立が望まれている.今回,コンベックス型超音波内視鏡下の穿刺吸引細胞診の粘膜下腫瘍に対する有用性を検討した.対象は上部消化管粘膜下腫瘍14例(切除7例,非切除7例)である.本検査の検体採取率は86%で,穿刺システムの改良(専用アダプターの採用)により採取率は67%から88%に向上した.また良好な検体の採取された12例における本検査の感受度83%,特異度100%,陽性的中度100%,陰性的中度83%で,正診率は91%であった.本検査法は手技が容易で侵襲度も低く,粘膜下腫瘍の質的診断,特に筋原性腫瘍の良悪性の鑑別に有効であった.粘膜下腫瘍の診断および治療方針の決定に,今後積極的に組み込まれるべき検査法と思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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