日本消化器内視鏡学会雑誌
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ジクロフェナク坐薬使用中に発症した急性出血性直腸潰瘍の1例
茂木 良弘倉 敏郎瀧本 理修村松 博士藤原 斉新津 洋司郎
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1997 年 39 巻 8 号 p. 1425-1429

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抄録
 特に重篤な基礎疾患なく非ステロイド系消炎鎮痛(NSAID)坐薬が原因と考えられた急性出血性直腸潰瘍の1例を経験した.症例は82歳男性.脳梗塞後遺症,老人性痴呆で入院中に下肢疼痛のためジクロフェナク坐薬25mg/日を連日使用したところ,約1カ月後に吐血と下血が出現.内視鏡検査にて胃角小彎に出血性胃潰瘍および肛門輪より5cmの直腸前壁に露出血管を認めた.NSAID坐薬中止後保存的治療により直腸潰瘍病変は治癒した.急性出血性直腸潰瘍の発症要因の一つとしてNSAID坐薬の関与を重要視すべきと考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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