日本消化器内視鏡学会雑誌
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Brunner腺由来と考えられた早期十二指腸癌の1例
荒井 正彦牛丸 博泰今井 康晴古田 清寺島 益雄古川 賢一熊澤 成幸石坂 克彦中村 学中藤 晴義勝山 努
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1998 年 40 巻 10 号 p. 1872-1878

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抄録

症例は55歳女性.健診の上部消化管内視鏡検査で十二指腸下行部に中心陥凹を伴う粘膜下腫瘍様の病変を認め,生検結果は高分化型腺癌であった.低緊張性十二指腸造影では同部に大きさ2cmの隆起性病変を認め,腹部US,CT,ERCPでは著変を認めなかった.十二指腸部分切除術を施行しその病理学的検索でBrunner腺腫の一部に深達度smの高分化型腺癌を認め,粘液組織化学的検討によりBrunner腺由来の十二指腸癌と考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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