日本消化器内視鏡学会雑誌
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便潜血反応陽性を契機に発見された早期虫垂癌の1例
青木 哲哉大川 清孝Takashi NAKAI佐野 弘治針原 重義山田 忍藤本 泰久奥野 匡宥佃 博井上 健松本 誉之黒木 哲夫
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1998 年 40 巻 10 号 p. 1884-1888

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抄録

症例は67歳,女性.便潜血反応陽性精査目的に当科を受診した.注腸X線検査,大腸内視鏡検査を施行した結果,虫垂開口部より突出する表面不整で分葉傾向を伴う腫瘤を認めた.虫垂癌を疑い手術が施行された.原発性早期虫垂癌(腺腫内癌)であった.原発性虫垂癌は早期の状態で発見されることの少ない疾患であり,注腸X線,大腸内視鏡検査の際は虫垂の観察を十分に行うことが必要と考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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