日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ISSN-L : 0387-1207
消炎鎮痛坐薬および金製剤による薬剤性腸炎を来した1例
林 繁和篠邉 泉神部 隆吉原田 公加藤 徹哉竹内 淳史
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1998 年 40 巻 2 号 p. 195-199

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抄録
患者は男性で28歳より関節リウマチ罹患,63歳時より下血にて入退院を繰り返し,67歳時に大腸内視鏡検査で終末回腸に多発する不整形小潰瘍を認めた.3年前より消炎鎮痛坐薬Diclofenacが投与されていたが,中止後潰瘍は縮小,消失した.73歳時,発熱,水様下痢あり,大腸内視鏡検査で直腸に小偽膜,S状結腸周辺に紅量を伴った斑状のアフタ様病変を多発して認めた.5年前より総量3730rngの金製剤(Gold sodium thiomalate)が投与されていたが,投与中止し,VCM投与5日後より症状消失,2週後には病変も消失した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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