日本消化器内視鏡学会雑誌
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虫垂粘液球形成症の1例
佐々木 明徳桑島 一郎萱場 佳郎鵜飼 克明大方 俊樹中野 昇
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1999 年 41 巻 1 号 p. 54-59

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抄録
 症例は71歳男性.直腸癌術後の経過観察中,注腸X線で盲腸に腫瘤を認めた.腫瘤は,大腸内視鏡で表面粘膜に変化なく,腹部CTで多数の小石灰化像を内部に認めた.超音波内視鏡では,腫瘤は低エコーで,内部エコーの大半が均一であったが,一部斑状を示した.回盲部切除術施行,腫瘤の内腔に5~10mmの乳白色の層状構造を示す球形物の充満を認めた.腫瘤の粘膜は非腫瘍性で,粘液球形成症を合併した虫垂粘液嚢腫と診断した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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