日本消化器内視鏡学会雑誌
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吐血で発症し,粘膜下腫瘍様隆起を呈した胃アニサキス症の1例
中村 斉光藤 章二若林 直樹下村 哲也柿原 瑞穂山下 靖英児島 謙作時田 和彦瀧川 和彦加嶋 敬
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1999 年 41 巻 11 号 p. 2388-2391

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抄録

症例は46歳の男性.サバを生食した翌日に胃部不快感を自覚し,4日後吐血にて当科入院.入院時の胃内視鏡検査では残渣多量のため明らかな出血点を確認出来ず,入院後の同検査で,胃穹窿部に潰瘍を伴う粘膜下腫瘍様隆起を認めた.その後,再度吐血し,内視鏡下の止血が困難なため,緊急手術を行い,病理検査でアニサキスの虫体を認め,アニサキス症と診断した.吐血で発症し,粘膜下腫瘍様隆起を呈した胃アニサキス症は稀である.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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