日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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空腸への浸潤を内視鏡的に観察しえた下行結腸癌の1例
永田 夏織村田 育夫久米 恵一郎芳川 一郎中野 重一平田 敬治伊藤 英明大槻 眞
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1999 年 41 巻 11 号 p. 2392-2397

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抄録
症例は83歳の女性.左上腹部痛と腫瘤触知を主訴として来院.注腸造影で下行結腸に片側性,一部全周性狭窄を,大腸内視鏡検査では同部に不整狭窄を認めた.小腸X線,内視鏡検査では,空腸入口部に周堤を伴う潰瘍を認め,両病変の生検組織診は腺癌であった.画像診断上,空腸と下行結腸間に10cm大の腫瘍が認められ,原発巣の術前診断が困難であったが,手術標本の肉眼的,組織学的所見より腸管外発育を呈し空腸に浸潤した下行結腸原発癌と診断した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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