日本消化器内視鏡学会雑誌
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Peutz-Jeghers症候群に合併した十二指腸癌の1例
堀木 紀行丸山 正隆橋本 明美内山 めぐみ倉井 宏明増田 幹生藤田 善幸米倉 甫明大東 誠司
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1999 年 41 巻 12 号 p. 2542-2549

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抄録

 症例はPeutz-Jeghers症候群にて26年間経過観察されていた38歳,女性で,閉塞性黄疸を主訴に入院した.患者は黄疸出現の16カ月前に全消化管の2cm以上のポリープに対し外科的切除をされていた.黄疸出現時の上部内視鏡検査にて十二指腸下行脚に2型の進行癌がみられ膵頭十二指腸切除術を施行した.しかし,術後7カ月で多発性転移のため死亡した. 文献的にもPeutz-Jeghers症候群に伴う十二指腸悪性腫瘍の報告は25例以上あり,われわれの症例からも本症候群では定期的な十二指腸病変の検索が必要であることが示唆された.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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