日本消化器内視鏡学会雑誌
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術前に診断しえた乳癌大腸転移の1例
大野 健次清光 義則渡辺 博之古田 和雄袖本 幸男
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1999 年 41 巻 12 号 p. 2550-2554

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抄録

 症例は70歳女性.1996年5月右乳癌手術.1997年8月より右下腹部痛が出現し,近医にて大腸癌と診断され9月8日入院した.注腸X線検査にて盲腸にApplecore様の狭窄所見を認めたが,腫瘤辺縁の立ち上がりはなだらかで粘膜下腫瘍様であった.内視鏡検査では,上行結腸に潰瘍による狭窄を認め,その肛門側では粘膜下腫瘍様に腫大した粘膜襞が狭窄部の潰瘍辺縁をこえて潰瘍を被うようにのびていた.狭窄部の潰瘍より生検し術前に乳癌の大腸転移と診断しえた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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