日本消化器内視鏡学会雑誌
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Helicobacter pylori陽性消化性潰瘍における13C-尿素呼気試験の診断的意義に関する臨床的研究
千島 功子桑山 肇
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1999 年 41 巻 2 号 p. 157-165

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抄録
 Helicobacter pylori(HP)感染症診断において除菌判定も含めた13C-尿素呼気試験(13C-UBT)のわが国での実施基準の確立のため,日本人の消化性潰瘍症例の除菌前後を中心に延べ110例に13C-UBTを施行し内視鏡的診断法と比較検討した.空腹時13C尿素100mg服用前後各1回座位での呼気採取法で実施し,ROC曲線から測定ポイント30分,カットオフ値2.5‰と設定した(感度98.3%,特異度96.0%,一致率97.3%).さらにHP陽性消化性潰瘍46例を対象として,13C-UBTのUBT値および呼気排出パターンの臨床的意義を,内視鏡所見(潰瘍の部位および活動性),組織所見(菌量,炎症および程度の活動性,萎縮の程度),血清変化(抗HPIgG抗体価,ペプシノーゲン値)について検討した.組織学的菌量においてのみ有意な正の相関を認めた(10~30分値r=0.43~0.37).UBT値および呼気排出パターンはHP陽性消化性潰瘍の内視鏡所見,胃粘膜組織所見,血清変化を直接反映しないが,検査時点での菌量を反映しており,13C-UBTはHP感染診断,除菌判定には最適な検査法であると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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