抄録
水切り穴(小窓)をあけた塩化ビニル製斜型透明フードを自作し,大腸内視鏡検査における有用性について検討した.対象は1993年1月から1996年12月までに施行された大腸内視鏡検査3,913例で,自作フード使川群と非使用群に分け,大腸内視鏡歴1年.4年,8年,15年の医師により行われた.回盲部圭での到達率および到達時間を検討すると,フード使川群の到1皇率が高い傾向にあった.到達時間は経験年数の要因が大きかった.肖作フードの使用により挿入能および観察能,処置能,安全性の向ヒがみられ,フード内残渣による視野障害の改尹宰も得られた.自作フードの使川は既製フードの問題点を改善し,通常検査,内視鏡卜論療および初心者教育に非常に有用であった.