日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的に経過を観察しえた胃原発悪性リンパ腫の1例
辻崎 正幸中原 生哉吉本 満伊藤 淳佐々木 茂遠藤 高夫今井 浩三
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2000 年 42 巻 4 号 p. 829-833

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抄録
症例は,81歳,女性.胃体部の潰瘍病変が免疫組織学的に胃原発悪性リンパ腫であることが判明した.治療を拒否したため,無治療のまま,約1年間,内視鏡的に病変の時間的変化を観察した.胃悪性リンパ腫の三病変は,すべて,粘膜病変→隆起性病変→潰瘍病変→周囲浸潤→粘膜修復というほとんど同様の過程をとった.胃リンパ腫病変の経過観察において,時間とともに多彩な内視鏡像を呈し,さらに各病変が類似の経過を示す点,リンパ腫の進展を考える上で興味深い.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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