日本消化器内視鏡学会雑誌
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表面型由来と考えられる傘状頭部を有した有茎性早期大腸癌の1例
石黒 彩子宇野 良治石黒 陽韓 英棟方 昭博小枝 淳一佐藤 年信
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2000 年 42 巻 5 号 p. 993-997

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抄録
 患者は66歳,男性.下血を主訴に大腸内視鏡検査を施行したところ,S状結腸に太い茎を有するIp型ポリープを認めた.頭部は最大径20mmで傘状で軟らかく,全体に椎茸様形態を呈していた.茎の太さは10mmであったが,長さが15mmであったためスネアポリペクトミーを行った.組織学的には粘膜下浅層に浸潤した高分化腺癌であった.この腫瘍は表面型として発生し,腸管運動によって頭部が核となり,茎部が引き延ばされて形成されたと考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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