抄録
症例は66歳,男性.人腸ポリープ精査加療目的にて当院を紹介された.大腸内視鏡検査が約1カ月ごとに計3回施行され,表面平滑な約4mm大のIs型ポリープの不整な変形,ポリープ周囲の発赤を伴った膨隆が観察された.粘膜切除を施行したところ粘膜内に表層に中分化をまじえた低分化腺癌を認めた.腫瘍は粘膜筋板を越えていなかったが,粘膜下にリンパ管侵襲像を認めたため追加手術が施行された.脈管侵襲像は周囲脂肪組織のリンパ管内におよんでいた.最終診断は,Poorly differentiated adenocarcinoma, ss, ly(3), v(1), N3 (StageIIIb)であった.