日本消化器内視鏡学会雑誌
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多変量解析を用いた胃SM癌における内視鏡的粘膜切除術(EMR)の適応基準の検討
―根治度判定に有用な組織所見を求めて―
安田 貢仁木 美也子鳥巣 隆資板東 玄太郎林 亨坂下 修高橋 義典山ノ井 昭竹内 義員山本 洋介
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キーワード: 胃SM癌, 多変量解析
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2003 年 45 巻 3 号 p. 233-240

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抄録
今回われわれは,術前診断がM癌の胃EMR切除標本でSM浸潤を認めた際のEMRの根治性を知るため,単発胃SM癌194例の外科切除標本の病理組織学的所見とリンパ節転移の関連を検討した.組織型は,粘膜内で優位な組織型で細分類した.多変量解析によるリンパ節転移危険因子は,pap病変,粘膜下層での組織型の複合型,ly陽性であった.papを除く分化型(tub1・tub2)で,これらの危険因子を認めない症例をEMRで根治可能なSM病変とすると,浸潤度500μm以浅なら腫瘍径40mm以下,501μm以深かつ1000μm以浅であれば20mm以下の病変であった.また付加的所見として,tubl・tub2病変では,INFα症例でリンパ節転移が有意に少ないという結果も得た.このようなSM浸潤部の詳細な組織学的検討には,一括切除のEMRが不可欠と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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