日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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進行癌への発育進展が経過観察された食道表在癌の1例
千野 修島田 英雄西 隆之田仲 曜木勢 佳史釼持 孝弘原 正山本 壮一郎伊東 英輔武智 晶彦水谷 郷一幕内 博康
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2003 年 45 巻 3 号 p. 241-246

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抄録
症例は59歳,男性.肝硬変,肝細胞癌にて他院で治療中であった.食道静脈瘤に対し内視鏡的食道静脈瘤結紮術が施行され,経過観察中に食道癌が指摘された.胸部下部から腹部食道におよぶ0-IIc型食道表在癌,深達度m3と診断した。病巣に接した食道静脈瘤の存在と肝不全状態のために無治療で経過観察された.3カ月後に0-Ip+IIc型で深達度sm3,5カ月目に1p+0-IIc型,6カ月に2型,8カ月では3型外膜浸潤癌に発育増大し,初回観察時から8カ月で肝不全で死亡した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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