日本消化器内視鏡学会雑誌
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ピシバニール(OK-432)局注が有効であった食道癌,嚢胞状を呈したリンパ節転移の1例
牛山 淳太田 有紀斯波 忠彦永田 順子斉藤 哲朗五十嵐 宗喜峯 徹哉
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2004 年 46 巻 10 号 p. 2267-2271

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抄録

症例は,52歳男性.嗄声,嚥下障害を機に上部消化管内視鏡検査を施行しI型の食道癌と,嚢胞状を呈したリンパ節転移による壁外性圧迫を認めた,低血圧症のため手術不能であり放射線治療を行ない,一時的に主病巣,リンパ節転移ともに消失したがリンパ節にのみ再発を認め転移リンパ節内にピシバニール(OK-432)の局注を行ったところ,リンパ節の縮小と嚥下障害の改善が得られた.また,この一回の局注のみでその後一年間,再発は認められていない.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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