日本消化器内視鏡学会雑誌
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透明フードか内視鏡診断と治療に有用であった十二指腸憩室出血の3例
杉山 宏土屋 朝則金森 堂山田 泰弘塚田 良彦
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2004 年 46 巻 10 号 p. 2279-2285

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抄録

 十二指腸憩室出血の3例を経験した.食道,胃,十二指腸に明らかな出血源がなく,十二指腸内に鮮赤色の血液を認めた場合,十二指腸憩室出血を考慮すべきであった.透明フードを装着すると内視鏡を憩室内に挿入しても病変と一定の距離を保つことで良好な視野が確保され,通常観察では困難な憩室内が至適距離で観察可能であった.また,直視鏡を使用するためクリップ法などの内視鏡的止血術も容易にでき,透明フードは極めて有効であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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