2004 年 46 巻 12 号 p. 2556-2560
症例は67歳,女性.スクリーニング目的で施行した大腸内視鏡検査で下行結腸に小さな陥凹性病変を認めた.同部からの生検で中分化型腺癌の診断が得られたため内視鏡的切除を試みたがnon-lifting sign陽性で,sm massive以深の大腸癌と診断し手術を施行した.病理組織学的には,腫瘍は8×7mmのIIc様病変で壁深達度はss,lyl,v0でリンパ節転移は認めなかった.10mm以下の進行大腸癌は稀なため若干の文献的考察を加え報告する.