日本消化器内視鏡学会雑誌
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上行結腸に直接浸潤し大腸腫瘍として発見された腎細胞癌の1例
森 隆太郎三浦 勝高橋 徹也小尾 芳郎山中 研阿部 哲夫中村 恭一
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2004 年 46 巻 12 号 p. 2575-2579

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抄録

 症例は71歳,男性.健診で便潜血陽性を指摘され,近医を受診した.大腸内視鏡検査で上行結腸に1型腫瘍を認め,当科紹介受診となった.腹部超音波検査,CT,血管造影から右腎細胞癌,上行結腸浸潤の診断で右腎摘出術,右半結腸切除術を施行した.摘出標本では右腎下極の腫瘍が回盲部より10cmの上行結腸に直接浸潤していた.大腸内視鏡検査では,他臓器癌の直接浸潤及び転移についても十分に留意する必要があると考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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